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2021/03/23

房州の春

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 房州の山中に大山千枚田という棚田がある。実際は375枚だとか。
 人影はなく、カエルがにぎやかに静寂を破っている。

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 さらに急な坂道を上った山の中腹に大山寺なる寺院があり、当地では大山不動尊として親しまれているという。
 本堂(なのだろう)不動堂の内陣の厨子には鎌倉中期作の不動明王坐像と両脇侍に童子立像が安置され、格子ガラスの奥に拝観できる。

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 格子戸の手前には十一面観音の立像があり、かなりの年月を経て全身が摩耗しており、その朧さ加減、覚束なさに言い知れぬ愛着を感じる。
 なんの説明書きもないが、ひょっとしたら、と、天平の風を感じた。

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 鐘楼は創建された当時、江戸時代のままの姿を留めており、撞くことができる。
 但しコロナ感染に注意し、手指消毒を促す張り紙がある。

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 撞木の綱を引いてみる。重い。ほんの少ししか撞木は動かず、梵鐘まで届かない。揺れに合わせて少しずつ大きく引き、―― ホントにこれ鳴らしていいのか、と不安に思いながらも ―― 3度目に放すと途方もなく多きな音がした。
 残響は間違いなく里山一帯から眼下の長狭平野と呼ばれる狭隘地まで届いたのだろう。
 お堂の内部に写真撮影禁止の表示はなく、梵鐘も撞いてよし、と大らかなお寺だった。

           蛙鳴く棚田の里の花見かな

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